協力/施工 | 施工:中村・暁・鱒渕 特定建設工事共同企業体 |
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規模 | 鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造地上2階建 敷地面積:133,072.07 ㎡ 建築面積:725.04 ㎡ 延床面積:1094.27 ㎡(1階 435.82 ㎡、2階 658.45 ㎡) |
作新学院 アカデミア・ラボ
「年齢や分野を超えて人々が集い、知恵や意見を出し合い、 地域や社会と繋がることで世の中を変えていく」
明治18年に私塾として船田兵吾らがスタートし た栃木県にある名門校作新学院。
同校の創立130周年を記念し計画された本施設は、その拠点となる事を目的としていると依頼をいただきました。
「作新」とは、新しきを創る。”革新”(イノベーション)こそ、私たちの使命。
日ごろから教育や教育環境の重要性を語っていた鈴木エドワードにとっては、このアカデミア・ラボのコンセプトを知り、心から共感、賛同し、「作新」の名の通り、新しい日本の教育、新しい未来を創る場の設計を託されたことが光栄と殊の外喜びながら話していました。
本施設には、「講義室」や「視聴覚室」といった一般的な名称は無く、作新学院が掲げる「自学自習」を元に、自ら主体的・能動的に学ぶ事を具現化する場、つまり従来の受け身教育とは一線を画す象徴的な場と理解しました。
生徒がディスカッションやディベート、体験学習等、様々なアクティブ・ラーニングを通して自由な発想を養い、そして自らが探求していく力を育てることができる様に、建築デザインも様々な曲線やグリッドを組み合わせた自由な発想を駆使しながら進みました。
建築のデザインモチーフは、作新学院のイニシャル、そして学院ロゴマークでもある『S』と早い段階で決定しました。
建物形状はその大きなS曲線ですが、内部機能と建設コストを考慮、主要諸室をグリッド内に配置することで、使用方法の自由度を制限しないよう計画しました。
外観は教育施設としての純粋性・透明性をイメージして、大部分をガラスのカーテンウォールで覆うデザインとし、またマリオンの間隔を900mmと細かくすることで建物の曲線を強調、同じく曲線を描くRCのバルコニーとの調和を図りました。
カーテンウォールに加えて、建物外装には縦ルーバーを使用してなだらかに流れる曲面を表現しました。
特に屋外階段においては、ルーバーによる光と影のコントラストを生み出し、2階のラボに向かう象徴的なアプローチ空間とすることに成功しました。
また本施設は学院の新しい正門としての機能も有し、ゲート内には学院関係者の写真をコラージュしたアートと、数々の輝かしい活躍の展示ライブラリーを配置しました。
また地元旧家に見られる「長屋門」の形状を取り入れることで、来校者に対し「作新学院」そして「宇都宮」を象徴するアプローチ空間となるように計画しました。
現学院長 船田元様、理事長 畑恵様の熱い問いかけ、『地球市民となるための旅立ち。未来を拓くために何を学ぶか』
建築・教育共に自由な発想で創り上げた「アカデミア・ラボ」、宇都宮を、世界を変革する旗手たちがこのゲートから輩出されていくことを確信します。
作新学院の生徒さんたちから贈り物をいただきました
船田学院長と畑理事長がそろって届けに足を運んでくださったこと、こどもたちが自主的に鈴木エドワードへの敬愛の心と共につくった創作物とお聞きして、所員一同、感銘を受けました。ありがとうございました。
手作りのリース | 生徒さんからの絵とお手紙 |
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