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海を望む家

神奈川県葉山町 2011.01
協力/施工 施工:東急建設
構造:山辺構造設計事務所
設備:テーテンス事務所
規模 鉄筋コンクリート造、地上2階・地下1階
敷地面積:2,620.84㎡
建築面積:233.82㎡
延床面積:540.02㎡

1984年に軽井沢で設計した別荘スーパービラを長年使われ続けた施主が、そこから30年後に将来的には施主の終の棲家にするという別荘をというご依頼でした。都内に住むご夫妻が、時間や季節に関係なく、自由に気持ちよく過ごせるようにと希望されました。設計者冥利に尽きるのは、同じ施主が時を経て、再び、三度、依頼をしていただけることです。決して派手ではなく、住まい手の小さな感動を重ねられる幸せの家づくりを目指すESAの一つの特徴かもしれません。東京の都心から一時間、葉山の海辺に位置しています。眼前には何も遮るものがなく相模湾を一望できるすばらしいロケーション。この海に向かって開かれた土地を最大限いかすため、全室を南に向けて配置し、光と風を自由に取り込み、別荘ならではの非日常的空間を作り出しました。南側に海を臨み、目の前でありながら少し高台から見下ろすという、これ以上ない恵まれた立地です。デザインはこの素晴らしい眺望を、最大限、暮らす家の中に取り込むこと。北側背後は竹の自然林の丘、目の前はおだやかな葉山の海にはさまれているという贅沢さ、自然の一部としての家と人をとらえたいと考えました。傾斜のため、外からのアプローチ玄関とガレージそして収納庫が地下に位置しています。1階は寝室、2階はリビングルーム、ダイニングルームそしてキッチンです。2階は基本的に大きな機能的な一つの空間とし、格子で分けられています。2階部分の床の仕上げは、最近ESAで多用しているサスティナブルな竹材を採用しました。竹素材は、成長の早さという意味でも木材よりサスティナブルと考えます。寝室の床は、脚の負担を小さくするためによりソフトなカーペットを採用。エクステリアはスタッコ仕上げで覆い 結露を防ぐ役割を担わせました。海に面した南側には、全面に3メートル幅のテラスバルコニーを設けました。天候にかかわらず外を楽しめる、内と外のインターフェースです。天気が良い日には、海の向こう、南西に、神々しい陽の光の中に富士山を臨むことができます。

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